リンパってなに?~姿勢・リンパ・むくみの関係性~
名古屋市中区栄のタイコ接骨院の岩田祐典です。
今回は姿勢とリンパ、むくみの関係について説明していきます。
リンパと言う言葉はよく耳にすることがあると思います。
リンパとはなんでしょうか?
リンパとは?
そもそも人間の身体の約6割は体液と言われる水分でできています。
体液と言うとさらに細かく分けられ、マニアックな領域になってしまうので今回は体液の中でも大事なこの3種類をピックアップ。
・血液
・リンパ液
・組織液
血液は血管を流れ全身の組織に酸素や栄養を運ぶ動脈と細胞などでできた老廃物や二酸化炭素を運ぶ静脈を流れます。
リンパは血液の成分に含まれているもので免疫機能を持つリンパ球と言われるものが存在します。血管から出るとリンパ管と言う管に入りリンパ液と呼ばれます。静脈では流しきれない老廃物を心臓まで運ぶ機能を持ちます。
静脈やリンパ液は筋肉の収縮によって循環が促進されるという特徴があります。
組織液は細胞から滲み出た液体(間質液とも言う)で細胞と細胞の間に存在します。この組織液は血管やリンパ管から吸収・分泌されて循環します。
この組織液が上手く循環せず滞った状態が浮腫(=むくみ)です。
ここでポイントは「リンパ液は心臓に戻る!」という事です。
むくみの原因は様々ありますがリンパ液が滞ると組織液の循環が悪くなりむくむというのが1つ原因としてあります。
リンパ液の流れ
リンパ液は全身から心臓に向かって流れていきます。
流れていく際にリンパ節と言われる細かいリンパ管が集合するところがあります。そして次へとリンパ管を出します。
電車に例えて説明すると、リンパ管が線路、リンパ節は駅といったイメージを持つとわかりやすいでしょうか。
そして末梢からどんどん心臓という終点に向かって進んでいく訳ですが、このリンパ節と言われる駅は渋滞を起こしやすいところでもあります。
そしてリンパ液は心臓に入る前に静脈角と言われる部分で左右にある鎖骨下静脈と言う血管に入ります。
ここで押さえておきたいのが「左右の静脈角で、身体のどこのリンパ液が戻って来るのか決まっている」という点です。
リンパ液と静脈角
右の静脈角
:右の上半身のリンパ液が集まる
左の静脈角
:左の上半身+左右の下半身のリンパ液が集まる
このように戻ってくるリンパ液は左右でどこから戻るのか構造上決まっています。
左の静脈角には下半身全部と左上半身から戻って来るので大量のリンパ液が集まる場所です。
そして静脈角で鎖骨下静脈に入り心臓へ流れます。
姿勢が悪くなる(猫背など)と鎖骨や肩甲骨周りの筋肉が硬くなります。リンパ液を流すための筋肉の収縮が弱くなり循環を悪くします。特に鎖骨周りで循環が悪くなると心臓に戻ってきたリンパ液が滞り、渋滞してしまいます。これがむくみの原因の1つになります。
普段から肩こりがひどい方は姿勢の悪い人が多いので要注意!むくみやすくないですか?
肩こり、猫背を改善して身体の循環をよくしてむくみを改善させましょう。
ドアストレッチ
動画は肩こり、姿勢改善のための大胸筋のストレッチです。
<ストレッチ方法>
1.壁の前に立ち、片方の腕を肩・肘を約90度に曲げ手~肘を壁につける
2.ゆっくり壁につけて腕とは反対方向に身体を開いていく
3.胸の前が伸びているのを感じながら5秒前後伸ばし、もとに戻す
4.これを繰り返す
※スタートの肘と肩の角度を変えると同じ大胸筋でもストレッチされる線維が変わるのでいろんな角度で試してみましょう。その中で一番伸びるところに時間をかけるとより効果的!
姿勢について詳しくはこちらも参考にしてみてください。