ゴルフのスイングで腰が痛くなるのは胸椎が原因かも!?
名古屋市栄、タイコ接骨院の岩田祐典です。
今回はゴルフのスイングでの腰痛の原因『胸椎』を背骨全体から解説していきたいと思います。
背骨を構成する骨=脊柱
①頸椎:7個
②胸椎:12個
③腰椎:5個
④仙椎(仙骨):5個(結合しているため1個)
⑤尾骨:複数個の骨が結合して1個
脊柱の特徴
構造の特徴
脊柱は横から見るとS字状にカーブしていて
①頸椎では“前弯”
②胸椎では“後弯”
③腰椎では“前弯”
④⑤仙・尾椎では“後弯”
の4つの生理的彎曲がある。
また後ろからみると“直線”が正常。
大動脈や右利きなどの影響により胸椎部で軽度右側弯が認められることもある。
これは僧帽筋や菱形筋の筋緊張の影響が多い。
動きの特徴
頸椎、胸椎、腰椎、それぞれの椎間関節には動きの得意・不得意がある。
・屈伸(前後)の動きは下位頸椎や胸腰椎移行部から腰椎が得意
・側屈(横に倒す)の動きは頸椎や胸腰椎移行部が得意
・回旋(左右に捻る)の動きは頸椎(特に第1・2の環軸関節)や胸椎が得意
よく野球やゴルフなどのスポーツの場面で
「腰を回してスイングをしよう!」
などと表現されることがありますが
身体の構造上、腰は回旋(捻る)の動きが苦手な関節のため
正しくありません。
もし本当に腰を捻ってしまうと腰を痛めてしまう可能性が高くなります。
腰を無理に捻り続けていると慢性的な腰痛になりかねません。
身体を捻る時に大事な関節
①胸椎
②股関節
野球やゴルフなどのスイング、他のスポーツでも
身体を捻る動きをする時は『胸椎』と『股関節』がとても大事
ここが上手に使えていないと腰に負担がかかり腰痛となり
首や肩の筋肉を無理に使ってしまい首や肩の凝りの原因にもなってしまいます。
今回は『胸椎』をもう少し掘り下げて解説します。
胸椎の特徴
胸椎の動きは回旋(捻る)の動きが単体で行われるのではなく
回旋と側屈(横に倒す)が連動して行われます。
「胸椎の場合は回旋と同じ方向に側屈」
これを『カップリングモーション』といいます。
カップリングモーションは胸椎特有のものではなく、
頸椎や腰椎でも起こりやや複雑なので今回は省略。
ゴルフなどのスイングで身体を上手く捻ることができない方は
胸椎の動きに注目してみましょう。
身体が捻りにくい方へ
胸椎の回旋だけを改善しようとするのではなく
胸椎の回旋と側屈の両方に目を向けて動きを改善することを考えていきましょう。
胸椎の動きを改善する回旋と側屈エクササイズを紹介します。
胸椎回旋エクササイズ
猫背を改善するにも有効なエクササイズです。
〈方法〉
・横向きで寝転がる
・股関節と膝は90°に曲げる
・上の腕をゆっくり後ろに開いて戻す
・目線は指先を見る
・左右15回ずつ2セット
※左右差を感じる場合は開きにくいと感じる側を多めに行いましょう。
同じ回数やっていても差は埋まりません。差をつけて行うことも大事です。
胸椎側屈エクササイズ
タオルを使った胸椎側屈エクササイズ
〈方法〉
・あぐらをかいて座る
・タオルを両手に持ち、肘を伸ばして上に挙げる
・背中を意識して左右に倒れる
・10回を2〜3セット行う
※あぐらで座ることで“骨盤を固定”
イスに座ったり、立って行うと骨盤から倒れてしまうので
背中を意識しにくくなってしまう。
まとめ
今回はゴルフのスイングで腰が痛くなってしまう原因『胸椎』に注目して解説しました。
ゴルフのスイングに限らず、体を捻る動きをする場合股関節や胸椎をメインに使って運動します。
そのどちらか一方が、または、その両方が硬くなっていると
本来捻る動が苦手な腰(腰椎)が代償して捻ろうとするので痛めてしまう原因になります。
スポーツなどの場面で捻る動きが苦手な方はこれを理解し改善するように努力しましょう!
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