名古屋 栄 タイコ接骨院

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骨の重要性と機能から診る~肩こり腰痛の関係~

名古屋市栄タイコ接骨院の岩田祐典です。

 

今回は人間の骨格になっている「骨」の機能と大切さを知って欲しいなと思います。

 

成人の骨格は約206個の骨で構成されています。

骨の機能には以下のものがあります。

 

骨の機能

 

①運動作用

:筋肉の収縮によって関節運動が行われる

②保護作用

:重要な器官を守っている。頭蓋骨や脊柱により脳・脊髄、肋骨により肺や心臓、骨盤により膀胱・直腸・生殖器などが保護されている

③支持作用

:身体の支柱となり、頭や内臓などの重さを支える

④貯蔵作用

:電解質=ミネラル(カルシウム・マグネシウム・リン)を貯蔵する

⑤造血作用

:骨の中心にある骨髄で血液を造る

 

支持作用と貯蔵作用を少し詳しく解説していきたいと思います。

 

骨の支持作用

骨の支持作用はとても大事です。

ヒトの骨格構造はとても計算されて設計されています。

動物で直立二足歩行ができるのはヒトだけです。ペンギンやカンガルーなど二足歩行をする動物はいますが、脚・背骨を直立させて歩くことはできません。

直立二足歩行ができるのは骨盤や股関節の構造が緻密に設計されているため上半身の重さを支えることができています。

また、ヒトは頭の良い生き物です。そのため大きな脳(頭)を持ちます。この重い頭を重力がかかる中、支えることができるのは背骨も緻密に設計されているからです。

頭は背骨の上に乗ることで骨性の支持ができます。この支持のおかげで筋肉は最小限の働きで姿勢を保持できています。

 

地球上には重力がかかっているため真っすぐ立っていたり、座っていたりするだけでも筋肉(抗重力筋)は頑張って働いています。

ヒトは姿勢を保つのに基本的には「骨性の支持」「筋肉性の支持」によって身体を安定させています。

この両方の支持がどちらか一方でも欠けてしまうと正しく姿勢を保つことができなくなり、不具合が発生します。

例えば姿勢の乱れから猫背になっている人は上半身や頭の重さを骨で支えることが上手くできていない状態になります。骨の支持が少なくなったのをカバーするのが筋肉です。頭や上半身が前に倒れていってしまわないように筋肉が頑張って、働き過ぎてしまうので肩こりや腰痛が発生します。

多くの方の肩こり、腰痛はこれが原因で起きてことが多いです。

 

骨のミネラル貯蔵作用

骨はカルシウムでできている!とよく言われます。間違いではありません。

しかし、正確には骨にカルシウムが蓄えられているんです。

「できている」→「蓄えられている」に考え方を変えましょう。

ではそれはなぜか?

骨は”リモデリング(骨代謝)”をしています。

これは「古い骨組織を壊し、新しい骨組織を作る」という事です。

絶えず骨は新しく作り変えられているのですがその材料となるのが主にカルシウムです。

ヒトの身体に存在するカルシウムは99%が骨1%が血液中といった割合になっています。

カルシウムはヒトの身体を動かす上でとても重要で、神経の伝達筋肉を動かす血液の凝固(止血)に関わります。

この時に使われるカルシウムは血液中のものを使います。

血液中のカルシウムの量を調整するのに古い骨組織は破壊され血液中にカルシウムを放出(以下、骨吸収)し、血液中のカルシウムを新しく取り込み骨組織を作る(以下、骨形成)ことで調整を行います。

カルシウムが使われ、血中のカルシウムが減ると骨吸収をしてカルシウムを増やし、食事などでカルシウムが血中に増えると骨形成をして骨にカルシウムを蓄えます。

このように骨は血液中のカルシウムの量を調整しています。

 

骨吸収と骨形成により骨は約2~3年で新しく作り変えられていると言われています。

質のいい骨を作るには食事でカルシウムをしっかり摂取すること。リモデリングが促進し丈夫で質のいい骨ができます。

 

カルシウムの摂取が少ないと体内のカルシウムが不足し骨折しやすくなるだけじゃなく、神経の伝達に異常が発生してイライラしやすかったり、チクチクとした痺れや痙攣、筋肉のこわばりなどが出やすくなります。

こんな症状を感じる方はカルシウム不足かもしれませんね。食事などで補うように意識しましょう。

 

骨吸収と骨形成で大事なことはそれぞれのバランスです。

年齢によってこのバランスは変わっていきます。骨の成長が盛んな時期には骨形成が促進され骨が成長し、高齢になると骨吸収が強くなり骨が脆くなりやすいです。

 

成長期

:骨吸収<骨形成

→骨がどんどん成長し硬くなる

 

成人

:骨吸収=骨形成

→骨の維持

 

中年以降

:骨吸収>骨形成

→骨が脆くなり骨粗鬆症の原因に

 

 

骨の働き(貯蔵作用)がわかると、骨はカルシウムでできているのではなく、カルシウムが蓄えられていると言う方がしっくりくるのではないでしょうか。

カルシウムは常に使われ続けています。不足すると骨を分解しカルシウムを作り出します。骨が脆くなり骨折しやすくなるので不足しないように気をつけましょう。

カルシウム摂取量は成人で1日男性は800mg、女性は650mgと推奨されています。

牛乳コップ1杯(200ml)で230mgカルシウムを取ることができます。木綿豆腐(1/2丁)で180mg、ひじき1鉢(10g)で180mg、小松菜1鉢(80g)で140mgと言われています。

吸収率も大事で、乳製品は吸収率が約40~50%ととても高いです。

小魚・海藻類は30%、大豆製品・野菜は18%と言われているので吸収率を高まるビタミンA・C・Kと一緒に取るといいですね。

食事を気をつけることが骨を丈夫にし変形や骨粗鬆症、骨折などの予防、姿勢の維持にもつながってきます。

要するに食事でのカルシウム不足により背中が丸くなって猫背になったり、肩こり・腰痛の原因となる可能性を秘めているという事です。

姿勢改善・肩こりや腰痛には運動ももちろん大事です。同じぐらい食事の栄養バランスも大事です。食事も一度見直してみましょう。

 

 

参考文献

「骨がよろこぶ栄養素は?」,<https://www.kinshukai.or.jp/kinshukai/eiyoubu/cal/eiyouso.html

「骨粗鬆症の予防のための食生活」,<https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-007.html

「「日本人の食事摂取基準(2015年版)」のポイント」,<https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000080205.pdf

 

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