腰痛のきっかけは日常生活にあり
名古屋市栄タイコ接骨院の岩田祐典です。
今回は腰痛についてのお話をしていこうと思います。
腰痛の現状
厚生労働省の国民生活基礎調査(平成28年)によると、病気やケガで自覚症状を持つ人中で、腰痛を訴えている人の割合が男性では1位、女性では肩こりに次いで2位と発表されています。
日本人は腰痛で悩んでいる人が多いのががわかりますね。
全国には腰痛を持つ人は約2800万人いると言われています。その中の約8割以上は原因不明と言われています。
原因不明というのはレントゲンやMRIなどの画像上、異常となる病変が診られないが症状が出ているもの。
逆に原因がはっきりしている腰痛というのは腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、分離症、すべり症、骨折と言った病名がつくものです。
画像上なにも異常がないにも関わらず腰に痛みを感じている人は全国には多くいるというのが現状です。
原因が特定できる腰痛・できない腰痛
原因が特定できるものは主に脊柱(背骨)に何らかの病変がありレントゲンやMRIなどで画像診断ができるもの、脊柱などに異常は診られないがそのほか内科的な疾患により腰痛となり易い病気があります。はっきりと原因が特定できない腰痛は画像診断ができない(画像検査上、異常がない)ものになります。
あくまで画像検査での診断ができないだけだあって、概ねどの部位に異常があるかは視診、触診などで診ることができます。
日本の腰痛患者の約8割が原因不明という事は画像検査ではわからない筋肉や関節の不具合があり腰痛を感じている人がほとんどだという事です。
原因が特定できる腰痛
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎分離症、分離すべり症
・腰椎変性すべり症
・脊椎側弯症
・脊椎椎体圧迫骨折
・変形性脊椎症
・転移性がんなど腫瘍によるもの
・脊椎の細菌感染の炎症によるもの
・尿管結石などの泌尿器系の病気
・胃潰瘍やなどの消化器系の病気
・大動脈解離などの血管系の病気
原因が特定できない腰痛
・筋筋膜性の腰痛
・椎間関節性の腰痛
・仙腸関節機能障害
以下は”原因が特定できない腰痛”寄りの話になっていきますが腰痛全般に関係する話になるのでお付き合いください。
腰痛のきっかけ
腰痛の患者さんにきっかけを聞いてみると「重い物を持った時」「ゴルフのスイングで捻った」「子どもを抱っこしようとして」などこのタイミングで痛くなったと明確にわかる人もいれば、「特に何かしたわけではないけど痛い」と言う人も少なくありません。
きっかけがよくわからないのに腰が痛くなると不安になりますよね。そんな方にもう少し詳しく話を聞いていくと、普段の生活の中で無意識のうちに腰に負担をかけることをしている人がほとんどです。
無意識の繰り返し(悪い癖)が腰に負担をかけ、その蓄積が腰の痛みになって出てきます。
以下の項目をチェックしてみてください。当てはまることありませんか?
腰に負担がかかりやすいこと
・足を組んで座る
・カバンなど決まった側の手や肩で持つ
・悪い姿勢(猫背)で長時間座っている
・前かがみを繰り返すことが多い
・片方の足に体重を乗せて立っていることが多い
・ハイヒールをよく履く
・ベッドが柔らかすぎる
・運動不足
この中に当てはまるものがある人は日常的に腰に負担をかけ、その結果身体に様々な変化を起こします。この身体の変化はさらに腰に負担がかかりやすくなり、ある時「何かしたわけではないのに腰が痛くなった」と訴える腰痛のきっかけになっていることが多いです。
日常的な腰への負担と身体の変化
・骨盤(仙腸関節)の歪み・可動性の制限
・筋肉が硬くなる
・筋肉の左右差
・筋肉の弱化
・腰椎や股関節などの関節可動域制限
・猫背
これらの身体の変化が腰痛の引き金になってきます。
身体の変化が筋筋膜性や関節性の腰痛だけでなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの腰痛の原因になっていることも多いです。
こういった日常生活の悪い癖が引き起こした身体の変化をしっかり治し、その悪い癖なども同時に改善していくことが腰痛の根本的な治療につながります。
例えば腰椎椎間板ヘルニアと診断され手術をしてヘルニアの部分を取り除いたとします。手術によって痛みや痺れが劇的な回復をしても、身体が悪い状態に変化したものがそのままだと再発をしてしまうケースがあります。これは腰椎椎間板ヘルニアだけに限らずその他の腰痛にも言える事です。
痛みや痺れなどの症状に対して局所的な治療をしても、身体の悪い部分の根本を改善できていないと治って、痛くなってを繰り返してしまうことになります。
そうならないような根本の治療がとても大事です。
腰痛をしっかり治すために
治療をしていく際、現在感じている痛みを取り除くことはとても大事です。しかし、もっと大事なことがあります。
それは「負担をかけている動作(悪い癖)などを見直し、変化してしまった身体を正しい状態に戻すこと」です。
同じ腰が痛いという悩みでも1人1人身体の状態は違います。何をしていると痛いか、どうすると痛いかなどチェックします。
例えばデスクワークの人で長時間座っていると腰が痛くなるという人は座り方に問題があると考えられます。
こういった方は腰の痛みをとる治療をしても座り方を改善しなければ再発する可能性はきわめて高くなります。
タイコ接骨院では1人1人身体の状態に合わせ、痛みを改善する治療と各種矯正治療により歪んだ骨盤、バランスの崩れた筋肉を調整する治療を組み合わせて治療を組み立てていきます。それだけでは改善してきた痛みも、せっかく整えた骨盤や筋肉も悪い癖によってまた元に戻ってしまいます。
そうならないために日常生活動作の注意点(正しい座り方)や自宅でできるセルフケアの仕方(簡単なトレーニングやストレッチ)の指導もおこなっていきます。
ここまでできて初めて腰痛治療と言えるのではないでしょうか。
運動の習慣がなくできるか不安に思っている方でも大丈夫です。できるだけわかりやすく丁寧に指導させていただきます。
トレーニングやストレッチはどこの筋肉を使って鍛えているのか、どこを伸ばしているのかを意識する事が大事です。意識するかしないかで効果が全く変わってきます。
やるからには正しく、効率よくおこない腰痛を改善しましょう。
各種矯正治療
・LPHC筋肉矯正
・背骨骨盤矯正
・姿勢改善猫背矯正
各種矯正治療について詳しくはページトップの治療メニューを参考にして下さい。
参考文献
厚生労働省 国民生活基礎調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/16.pdf
NHK健康ch
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_738.html
腰痛クリニック わたなべ整形外科