むくみの原因は股関節に!?
名古屋市栄のタイコ接骨院の岩田祐典です。
今回は足のむくみについて説明していきます。
よく女性の方で夕方とか夜になると足がむくみ、靴やパンプスがきつく感じたり、靴下の痕がなかなか消えないと気になっている方は多いです。
そもそもむくみとはどういった状態でしょうか。
むくみ(浮腫)とは
一般的にはむくみと言っていますが、医学用語では浮腫と言います。
人間の身体の60%は水分でできています。その水分は細胞内液と細胞外液に分けられます。
細胞外液とは細胞と細胞の間にある”間質液”と血管やリンパ管にある”血漿”や”リンパ液”に分けられます。
細胞は血管(動脈)から間質液に染み出した栄養素をもらい、細胞からの老廃物を間質液を介して血管(静脈)やリンパ管に戻し交換する役割があります。
このように身体の中の水分は循環しながらも一定に保たれています。
むくみは”間質液”が何らかの原因によって染み出た水分が血管やリンパ管に戻ることができず、溜まってしまった状態です。
血液などの身体の水分の循環が悪くなることで起こってきます。
むくみが起こる病気
・心性浮腫(うっ血性心不全)
・腎性浮腫(ネフローゼ症候群、腎不全)
・肝性浮腫(肝硬変)
・内分泌性浮腫(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)
・栄養性浮腫(飢餓)
・薬剤性浮腫(ステロイド)
・静脈性浮腫(下肢静脈瘤、深部静脈血栓症)
・リンパ性浮腫(リンパ管閉塞)
むくみの原因には様々な原因が存在しますが今回はこういった病気ではないのに浮腫む(一般的なむくみの)原因について詳しく解説します。
足がむくみやすい人の特徴
・女性
・立ち仕事
・長時間同じ姿勢が続く座り仕事
・運動不足
・筋肉量が少ない人
女性がむくみやすい原因には筋肉量が大きく関係してきます。男性で足がむくみやすいってってあまり聞きません。お酒など飲み過ぎて顔がむくむなどはよくありますが…(笑)
男性の方が女性に比べるとそもそもの筋肉量が多いのでむくみにくいです。
では、なぜ筋肉量が多いとむくみにくいのでしょうか?
筋肉とむくみ
本来、血液は動脈を通り身体の末梢まで酸素を運び静脈やリンパ管を通って心臓に戻ります。
この循環をメインでおこなっているのが心臓です。心臓がポンプの役割をして血液を押し流しています。
しかし、重力により身体の水分(血液やリンパ液)は下半身に溜まりやすく、戻りにくいです。その血液やリンパ液を心臓に戻すサポートをするのが筋肉の収縮です。
これを”筋ポンプ”と言います。
筋肉量が少ない女性は筋ポンプの作用が機能しにくいので浮腫んでしまう。
筋ポンプで大事な筋肉はふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)。この筋肉は”第2の心臓”とも呼ばれていて、筋肉が収縮すると下半身に流れてきた血液を心臓に戻すように働くのでこの筋肉を上手く使ってあげることが必要です。
股関節とむくみ
またむくみには股関節も大きく影響します。
ふくらはぎの筋ポンプを使って血流を改善してもなかなかむくみが改善しない人は股関節に原因がある可能性があります。
股関節の前面(鼠径部)にはスカルパ三角(大腿三角)と言われる場所があります。
スカルパ三角は鼠径靭帯、縫工筋、長内転筋で構成される三角。
ここを大腿神経、大腿動脈、大腿静脈が通り、皮下にはリンパ節(浅鼠径リンパ節群)やリンパ管が発達して存在します。また股関節を動かす腸腰筋(恥骨筋+大腰筋)や恥骨筋の筋膜がスカルパ三角の底になります。この筋肉が硬くなると静脈やリンパが圧迫され、下半身からの血液やリンパの流れが悪くなり、浮腫んでしまう。
股関節のストレッチ
①伸ばす方の脚を後ろにして、前後に開く。
②後ろ脚の足首は寝かせて伸ばす。
③前脚の横に手をつきスタートポジション。
④そこから身体をゆっくり前に倒していき後ろ脚の付け根を伸ばします。
股関節の柔軟性を出すことで血流やリンパの流れが良くなりむくみ改善になるので試してみましょう!!