正しく呼吸をすることが肩こり・腰痛の改善に繋がる
名古屋市中区栄のタイコ接骨院代表の岩田泰典です。
今日は私たちが毎日、毎秒している『呼吸』についてのコラムです。
呼吸のメカニズム
肺は空気の出し入れで伸びたり、縮んだりするように思われがちですが実際は肺そのものには自動的に動く仕組みはありません。
肺を収容している胸郭(胸骨・肋骨・胸椎・その周りの筋群)の容積が変化することで間接的に伸縮しているのです。
胸郭の容積を変化させる方法は大きく2つ。
✔肋間筋(外肋間筋)を使う方法
✔横隔膜を使う方法
胸郭の容積を筋肉の働きによって変化させ、息を吸ったり、吐いたりしているのです。
呼吸の種類
皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、呼吸は大きく分けて2種類あります。
※呼吸の補助筋が多数存在しますが素人にも分かりやすく理解していただくために省力致します。
①胸式呼吸
外肋間筋の収縮によって肋骨を持ち上げることによって胸郭が前後左右に拡大しこれによって肺が間接的に膨らみ息を吸い込むことができる。(吸気)
反対に内肋間筋の収縮や外肋間筋が弛緩することにより、胸郭が縮小すると肺が間接的に収縮し息を吐くことができる。(呼気)
②腹式呼吸
横隔膜という膜状の筋肉は緩んでいる状態だと胸部でドームを形成しています。
横隔膜が収縮するとドームが縮みそれによって胸郭が上下に拡大し、肺が間接的に膨らみ息を吸い込むことができる。(吸気)
反対に腹横筋などの(腹筋群)が収縮し、横隔膜が弛緩し再度ドームを形成すると胸郭が縮小し間接的に肺が収縮することで息を吐きだすことができる。(呼気)
このように呼吸は大きく胸式・腹式呼吸に分けられています。
正常な呼吸法とは?
一般的に正常な呼吸は胸式と腹式の混合型と言われています。
腹式と6割・胸式4割が理想の呼吸です。
逆に異常呼吸は胸式呼吸が優位になり、もっと分かりやすく言うと肩で呼吸をし、浅い呼吸になってしまいます。
そして浅い呼吸から鼻呼吸では上手く空気を取り込めず、空気を取り込みやすい口呼吸へとどんどん悪循環になってしまうのです。。
異常呼吸が引き起こす様々な問題
①肋間筋の過活動によって肋間が狭くなり、猫背などの姿勢不良。
②呼吸の主要な筋肉横隔膜の機能低下からの斜角筋群・胸筋群・上部僧帽筋などの過活動から首こり・肩こりを引き起こす。
③呼吸での腹筋群の活動低下によるお腹のたるみ・お尻のたるみ・腰痛を引き起こす。
④口呼吸による細菌・ウイルスの感染率UP、口内乾燥からの口臭、肌の乾燥、冷たい空気を体内に取り込むことによっておこる冷え。
私たちが毎日、毎秒する呼吸に異常があればこれだけの弊害が起こってもおかしくないですね。
最後に呼吸法を矯正するエクササイズをお伝えします!
※このエクササイズですべての異常呼吸が解決される訳ではありません。
専門家を受診し、しっかりとサポートを受けることをお勧めします。
参考までに。
呼吸改善エクササイズ(ドローイン)
①背臥位(上向き)で膝を立てて寝ます。(タオルを丸めた枕を使うと頚椎の形状が保たれより効果的)
②バスタオルを軽く丸めたものを腰の下に敷きます。(動画を参考に)
③鼻で大きく息を吸いこの時胸部は動かさず、お腹に空気を入れてお腹を膨らますイメージ。
④もう吸えないってくらいに息を吸い込んだら、鼻からゆっくり息を吐きだしお腹を凹めていきます。(凹めると同時に腰の下のタオルを潰すように意識する)
これを10~15回ほど繰り返します。
何度も言うように毎日、毎秒する呼吸に異常があればダイエット、肩こり、腰痛などの痛みの改善の妨げになります。
一度自身の呼吸を見直してみてはいかがでしょうか?
参考までに。